鉄鋼系複合企業Thyssenkrupp(エッセン)のハインリヒ・ヒージンガー社長は1月28日、自動車向け事業を強化することを明らかにした。成長見通しが高いとみているためで、売上高に占める同事業の割合を中期的に現在の約24%から30%に引き上げる意向だ。
\同社は現在、自動車向けに200種類の鉄鋼製品を販売している。今年は40種類を追加する考え。
\Thyssenkruppはまた、炭素繊維を利用した部材が自動車分野で鉄鋼に取って代わる動きが強まっていることに対応し、今後は炭素繊維強化複合材料(CFK)と鉄鋼を組み合わせたハイブリッド材料分野で事業を強化する意向だ。ドレスデンに炭素繊維のコンピテンスセンターを設置する。
\ヒージンガー社長はこれまで顧客企業の声に十分に耳を傾けてこなかったと発言。自動車向け事業を縮小してきたことに反省の意を示した。同社は昨年、自動車鋼板子会社Tailored Blanksを中国競合・武漢鉄鋼(Wisco)に売却している。
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