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2014/2/12

経済産業情報

LED照明の大麻栽培にフィリップスが間接関与

この記事の要約

世界最大の照明メーカーである蘭フィリップスが、仲買人を通して自社のLED照明が大麻栽培者に販売されている事実を知りながら、10年余りにわたって黙認していたことが発覚した。蘭公共放送KROの報道番組「Brandpunt」が […]

世界最大の照明メーカーである蘭フィリップスが、仲買人を通して自社のLED照明が大麻栽培者に販売されている事実を知りながら、10年余りにわたって黙認していたことが発覚した。蘭公共放送KROの報道番組「Brandpunt」が報じ、広報担当者が独Spiegel Onlineに追認した。「大麻栽培と関係をもつ業者にLEDを販売すること自体は違法でない」(広報担当者)ものの、間接的に大麻栽培に加担していたことから、同社の企業倫理を批判する声が高まりそうだ。

Spiegel Onlineによると、フィリップスのLEDを仲買人が大麻栽培者に販売したのは2002年が最初とされる。大麻栽培者に同社製品を流していた仲買人はオランダだけで12人に上り、「非常に多くの国で、非常に多くの仲買人によって」同様の取引が行われていたという。

同社の経営陣は12年、当該業者への製品供給を世界レベルで禁止することを決定した。ただ、長年の取引を打ち切られる業者の抵抗は大きかったようで、13年に同社が「最後の取引」としてLED10万個を供給したある仲買人は、その後数カ月にわたって圧力をかけ続けたうえ、重役の自宅周辺に出没するなど嫌がらせをしたという。