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2014/3/12

企業情報

Lufthansa:Deutsche Lufthansa AG―プレミアムエコノミー導入へ―

この記事の要約

独航空最大手のLufthansa(フランクフルト)は5日開幕したベルリン国際ツーリズム・マーケット展で、同社初のプレミアムエコノミーシートを公開した。11月から運用を開始する。競合の多くはすでにプレミアムエコノミーを導入 […]

独航空最大手のLufthansa(フランクフルト)は5日開幕したベルリン国際ツーリズム・マーケット展で、同社初のプレミアムエコノミーシートを公開した。11月から運用を開始する。競合の多くはすでにプレミアムエコノミーを導入しており、同社は追撃する格好だ。

Lufthansaのプレミアムエコノミーはエコノミークラスに比べて面積が50%広い。前席と後席との距離(シートピッチ)はエコノミーの31インチ(78.7センチ)に対し38インチ(96.5センチ)と長く、足をゆったり伸ばすことができる。1列当たりのシート数はBoeing 747型機で8つと、エコノミーより2つ少なく、隣座席の乗客と肘掛けを共有しない。

サービス面でも◇23キロ以下の手荷物を2つ預けることができる◇25ユーロを支払えばビジネスラウンジを利用できる◇搭乗時にウエルカムドリンクを提供する◇食事を陶器製の容器で提供する――などして、エコノミーとの違いを鮮明にする意向だ。

プレミアムエコノミーを導入するのは長距離路線。まずはBoeing 747型機でサービスを開始し、1年以内に他の長距離機にも広げていく。料金はエコノミーに比べ平均で約300ユーロ高くなる。

プレミアムエコノミーの対象となる機材は計106機で、座席数は合わせて3,600。投資規模は1億6,000万ユーロで、ビジネスクラスを刷新した際のコスト(10億ユーロ)を大幅に下回る。

Lufthansaはこれまで、プレミアムエコノミーを設けるとビジネスクラスから顧客が流出する恐れがあるみて、導入を見合わせてきた。だが、企業の経費節減を受けてビジネスクラスを利用できない出張者が増えていることから、こうした顧客のニーズに合致したプレミアムエコノミーを導入する。ビジネスクラスの質を引き上げプレミアムエコノミーとの違いを明確に示せるようになったことも決定を後押しした。