ドイツの女性就労率が急速に上昇している。欧州統計局ユーロスタットのデータをもとに独連邦統計局が7日発表したところによると、2012年は71.5%に達し、02年(61.8%)を約10ポイント上回った。欧州連合(EU)では27カ国中5位につけている。
12年の女性就労率がドイツを上回ったのはスウェーデン(76.8%)、フィンランド(72.5%)、デンマーク(72.2%)、オランダ(71.9%)の4カ国。このうち北欧3カ国は02年の時点で70%台に達しており(スウェーデン:76.9%、デンマーク:73.9%、フィンランド:71.1%)、大きな変化がない。また、オランダはワークシェアリング制度の発展を追い風に女性の職場進出が加速している。
ドイツもミニジョブ制度(被用者の税金・社会保険料納付義務が免除される低賃金雇用)などの雇用柔軟化政策を背景に女性の就労率が上昇している。就労率が最も大きく上がった年齢層は60~64歳で、02年の14.5%から38.7%へと達した。
ドイツ人男性の20~64歳の就労率は81.8%に上る。