自動車大手のDaimler(シュツットガルト)は3月28日、戦略提携先である中国国営・北京汽車(BAIC)との関係を深化させることで合意したと発表した。乗用車とエンジンの現地生産能力の拡大に向けて2015年までに両社合わせて10億ユーロを投資する。今回の契約は中国の習近平国家主席の訪独に合わせて調印された。生産能力の拡張は総額40億ユーロに上る両社の投資計画の一環として行われる。
DaimlerとBAICは乗用車分野の合弁会社である北京ベンツ・オートモーティブ(BBAC)で、ダイムラーの乗用車「Cクラス」「Eクラス」「GLK」を生産している。両社は同合弁の生産能力を15年に現在の2倍強の20万台超に拡大する。
DaimlerとBAICは昨年、エンジン合弁工場を北京に設立した。現地生産の乗用車・バン向けに4気筒、6気筒エンジンを製造している。年産能力は25万基で、必要に応じて拡張できる。
両社は10年前の04年に提携。昨年11月にはBAICの乗用車子会社BAIC MotorにDaimlerが12%出資した。