欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2014/4/2

経済産業情報

ハンブルク港、対露制裁に危機感

この記事の要約

ハンブルク港を運営するHHLAのクラウスディーター・ペータース社長は3月27日の決算報告会で、ウクライナをめぐるロシアと欧米の対立が深刻化すればハンブルク港は深刻な打撃を受けかねないとの見方を示した。同港にとってロシアは […]

ハンブルク港を運営するHHLAのクラウスディーター・ペータース社長は3月27日の決算報告会で、ウクライナをめぐるロシアと欧米の対立が深刻化すればハンブルク港は深刻な打撃を受けかねないとの見方を示した。同港にとってロシアは中国に次ぐ2番目の貿易相手国となっており、欧州連合(EU)が経済制裁を発動すれば、貨物取扱量の大幅減少は避けられないとしている。3月28日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

ハンブルク港の対露貿易貨物取扱量は年およそ800万トンで、増加傾向にある。取り扱う主な輸入品は化学・石油産業向け化学品原料、木材、紙、金属で、輸出品は肉類、冷凍食品、自動車、機械部品。品目が多岐にわたるため、経済制裁が発動された場合、どの品目であっても影響は免れない。

また、HHLAはウクライナ南部のオデッサ港にターミナル拠点を持っており、現地職員を含め約500人が勤務している。ウクライナ情勢の緊迫化を受け、貨物の積替量は今年に入って「目に見えて減った」という。