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2014/4/2

経済産業情報

独自転車市場が縮小、期待の星は電動アシスト

この記事の要約

独自転車製造業連盟(ZIV)が3月20日発表した業界動向によると、2013年の国内自転車販売台数(電動アシスト自転車含む)は380万台となり、前年比で3.8%減少した。冬が長引いたうえ、サイクリングシーズンが始まる春先以 […]

独自転車製造業連盟(ZIV)が3月20日発表した業界動向によると、2013年の国内自転車販売台数(電動アシスト自転車含む)は380万台となり、前年比で3.8%減少した。冬が長引いたうえ、サイクリングシーズンが始まる春先以降も天候不順が続いたことが響いた。ただ、通常の自転車より高価な電動アシスト自転車の需要増が追い風となり販売単価は515ユーロから520ユーロに上昇。国内売上高は2.5%減の19億8,000万ユーロと、販売台数に比べ減少幅が小さかった。

13年の国内生産台数は2.3%の減の216万台に後退し、輸入台数も287万台で2.4%落ち込んだ。一方、輸出は好調で、8.5%増の128万台に拡大した。

輸出先の内訳(数量ベース)はオランダが16%でトップ。2位はポーランド(12%)、3位はオーストリア、フランス(ともに8%)だった。

輸入先国はカンボジアが21%で最も高く、2位以下は台湾(9%)、ポーランド(9%)、リトアニア(8%)、ブルガリア(6%)が続いた。

電動アシスト自転車の国内販売台数は8%増の41万台に拡大し、販売全体に占めるシェアは11%に達した。購入者の大半を高齢者が占めるものの、世論調査会社ForsaがBosch eBike Systemsの委託で実施したアンケート調査によると、就労者の23%が「車の代わりに電動アシストを通勤に使うことは考えられる」と回答した。長距離のサイクリングでは3人に1人、買い物などの荷物運びでも21%が電動アシストを将来利用することが「あり得る」としており、若い世代にもすそ野が広がる可能性がある。ZIVは電動アシストのシェアが中期的に15%まで高まると予想している。