ドイツ連邦統計局が9日発表した2014年3月の輸出高は営業日数・季節要因調整後の実質で前月比1.8％減となり、2カ月連続で落ち込んだ。ユーロ高や新興国経済の低迷のほか、ウクライナ問題が直撃したもようだ。独商工会議所連合会（DIHK）の関係者はロイター通信に、ロシア向け輸出は今年8～10％減少するとの見方を示した。
前年同月比では輸入高が1.9％増の960億ユーロに拡大し、7カ月連続で1年前の水準を上回った。輸入高は同5.6％増の796億ユーロ。貿易収支の黒字幅は164億ユーロで、前年同月の189億ユーロから13.2％減少した。経常黒字も7.6％減の195億ユーロに後退している。
1～3月の輸出高は前年同期比3.1％増の2,791億ユーロ、輸入高は同4.5％増の2,314億ユーロで、貿易黒字は3.2％減の477億ユーロだった。経常黒字はサービス収支が大幅な黒字となった効果で、2.3％増の485億ユーロに拡大した。
3月の輸出高を仕向け先地域別でみると、欧州連合（EU）のユーロ非加盟国向けが10.4％増の204億ユーロと大きく拡大。ユーロ圏向け（0.1％増の352億ユーロ）とEU域外向け（0.4％減の405億ユーロは停滞した。
輸入高もEUのユーロ非加盟国からが10.8％増の165億ユーロと大幅に伸びた。ユーロ圏とEU域外からはそれぞれ2.3％増の361億ユーロ、7.1％増の271億ユーロだった。
