三菱重工業は7日、電機大手のSiemensと共同で製鉄機械の合弁会社を設立すると発表した。製品ラインアップを拡充するとともにグローバル展開を加速。市場環境が厳しさを増すなかで競争力を強化する意向だ。
当局の承認を経て2015年1月をめどに新会社を英国に設立する。出資比率は三菱重工子会社の三菱日立製鉄機械(MH)が51%、Siemensが49%。新会社の名称や資本金は未定。2020年に売上高で4,000億円を目指す。
MHは連続鋳造、熱・冷間圧延、条鋼圧延から、最下流となる連続焼鈍・亜鉛めっき設備までの製品を手がけている。Siemensとの合弁により最上流の高炉・電炉設備が加わることで、全製鉄プロセスでの製品供給能力が高まる。地域面でもアジア市場に強いMHと欧州に強いSiemensは補完性が高い。
新会社は日本(東京/広島)、オーストリア(リンツ)、ドイツ(エアランゲン)、米国(ピッツバーグ)、中国(上海)、インド(ムンバイ)の6カ所に地域拠点を置き、全世界をカバーする。従業員数は約9,000人を予定する。