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2014/6/4

経済産業情報

副作用めぐる米訴訟でベーリンガーが和解

この記事の要約

製薬大手の独ベーリンガー・インゲルハイムは5月28日、同社製血栓塞栓予防薬「プラザキサ」の副作用をめぐる米国の訴訟で、原告の一部と和解したと発表した。計4億7,000万ユーロを支払う。今回の和解により係争のかなりの部分が […]

製薬大手の独ベーリンガー・インゲルハイムは5月28日、同社製血栓塞栓予防薬「プラザキサ」の副作用をめぐる米国の訴訟で、原告の一部と和解したと発表した。計4億7,000万ユーロを支払う。今回の和解により係争のかなりの部分が決着したとしている。

プラザキサは手術後に血栓ができて血管がつまるのを防ぐ医薬品。副作用で出血が止まらなくなるリスクが分かっており、患者が死亡したケースもある。米国では4,000人が同社を提訴。フランスでも服用後に死亡した患者4人の遺族が昨年10月に裁判を起こした。

プラザキサは米国で2010年、欧州でも11年に承認された。13年の売上高は12億1,000万ユーロと大きいため、訴訟の影響で投与を控える動きが広がると、同社の業績に影響が出る恐れがある。

ベーリンガーは同薬の意義を高く評価しており、今回の和解は責任を認めるものではないと強調している。