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2014/6/18

経済産業情報

ヴルフ前大統領の無罪確定

この記事の要約

ドイツのクリスティアン・ヴルフ前大統領が映画製作会社の社長から利益を享受した見返りに違法な便宜を図ったとして収賄罪に問われていた裁判で、ハノーバー検察庁は13日、1審判決を不服とし行っていた上訴を取り下げたと発表した。こ […]

ドイツのクリスティアン・ヴルフ前大統領が映画製作会社の社長から利益を享受した見返りに違法な便宜を図ったとして収賄罪に問われていた裁判で、ハノーバー検察庁は13日、1審判決を不服とし行っていた上訴を取り下げたと発表した。これにより前大統領の無罪が確定した。

前大統領はニーダーザクセン州首相当時の2008年秋、ミュンヘンのホテルに宿泊した。その際の宿泊・飲食料金およそ720ユーロを映画会社German Filmproductionのダーフィット・グローネヴァルト社長(当時)が支払った。

ヴルフ首相(当時)はその2カ月半後、シーメンスのレッシャー社長(当時)と会談。グローネヴァルト社長が作成する映画への援助を要請した。ハノーバー検察庁はこれが収賄に当たるとして13年4月、前大統領を起訴したものの、1審のハノーバー地方裁判所は2月に無罪判決を言い渡していた。

ヴルフ氏は12年2月に大統領を辞任した。便宜の供与・享受を繰り返していたとのメディア報道を受けて国民の支持が急速に低下。検察当局も捜査の準備に入ったため、職務の遂行が困難になったと判断した。