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2014/6/25

企業情報

Merck KGaA―小野製薬とのライセンス契約解消―

この記事の要約

製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)は17日、多発性硬化症(MS)治療薬の分野で小野製薬と結んだライセンス契約の解消で合意したと発表した。市場環境が大きく変化したことなどを踏まえた措置で、開発を続けるにはリスクが大 […]

製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)は17日、多発性硬化症(MS)治療薬の分野で小野製薬と結んだライセンス契約の解消で合意したと発表した。市場環境が大きく変化したことなどを踏まえた措置で、開発を続けるにはリスクが大きいと判断した。

Merckは2011年、小野製薬が創製したMS治療薬「ONO-4641」の独占開発・販売権(日本、韓国、台湾を除く)を取得。契約一時金15億円を支払った。

同薬は現在、第2相臨床試験(フェーズ2)段階にあり、一定の効果が出ている。だが、MS治療薬の市場環境が大きく変化したため、規模が大きい第3相臨床試験(フェーズ3)を実施すると長期化して承認申請時期が遅れる懸念があり、Merckは開発の中止を決定した。小野製薬は同薬の今後の開発について検討するとしている。

Merckは新薬の開発・承認獲得で失敗が相次ぎ大きな痛手を負ったことから、莫大なコストを要するフェーズ3の実施に慎重になっている。