独ビール大手ヴァールシュタイナー(ノルトライン・ヴェストファーレン州ゾースト)がノンアルコールビールの広告で使用した「活力を与える(vitalisierend)」とのキャッチコピーめぐる係争で、ハム高等裁判所は17日、同コピーの使用を差し止める判決を下した。判決理由で裁判官は、「活力を与える」との表現は消費者に健康改善効果を想起させるが、効果を裏付ける科学的データがラベルに表示されておらず、欧州連合(EU)の健康強調表示に関する規則に違反すると言い渡した(訴訟番号:4 U19/14)。
ヴァールシュタイナーは自社のノンアルコールビールを「活力を与え(vitalisierend)、スッキリさわやか(erfrischend)でアイソトニック(isotonisch)」のキャッチコピーで宣伝し、CMにはvitalisierendにひっかけ、ウクライナの政治家で元プロボクサーのビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)氏を起用した。これに対しミュンヘンの消費者保護団体が、「活力を与え」の表示は不当と訴えていた。
ハム高裁は上告を認めており、判決は確定していない。