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2014/6/25

経済産業情報

出版社がグーグル提訴、著作権料の支払いを要求

この記事の要約

出版物の著作権管理団体であるVG Mediaは18日、インターネット検索サービス大手のグーグルを提訴したと発表した。加盟企業12社の委託を受けた措置で、検索サイトに掲載したニュースなどの情報に対し著作権料を支払うよう要求 […]

出版物の著作権管理団体であるVG Mediaは18日、インターネット検索サービス大手のグーグルを提訴したと発表した。加盟企業12社の委託を受けた措置で、検索サイトに掲載したニュースなどの情報に対し著作権料を支払うよう要求している。

ドイツでは改正著作権法が昨年8月に施行され、検索事業者は著作権の保護対象となっている情報を表示する場合、作成元の出版・新聞社に著作権料を支払わなければならなくなった。ただ、グーグルは法案施行に先立つ6月、出版社やニュースサイトに対しGoogle Newsへの無料掲載の暫定承諾を取り付けており、改正法施行後もユーザーは同サイトで、これまで同様にニュースを検索できる状況にある。

VG Mediaはこれまで、掲載に対する著作権料の支払いを求めてグーグルと協議してきたが、決裂したため、提訴した。掲載によって直接・間接的に得られる収入の最大11%を支払うよう要求している。

グーグルは改正著作権法を順守しているとの立場で、「各出版社は自社発行物の情報内容をグーグルのサイトで掲載するかどうかを自ら決定できる」と主張している。

原告12社のなかには大衆紙『ビルト』、全国紙『ヴェルト』を出版する大手のアクセル・シュプリンガーや週刊誌『フォーカス』の出版元であるブルダが含まれる。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙、『ハンデルスブラット』紙、『シュピーゲル』誌は加わっていない。