ドイツ連邦統計局が8日発表した2014年5月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節要因調整後の実質で928億ユーロとなり、前月を1.1%下回った。同輸出高はこのところ、増加と減少を繰り返しており、昨年12月以降では4回目の減少となった。独商工会議所連合会(DIHK)の貿易担当者は、新興諸国とユーロ圏の景気回復が鈍いほか、ウクライナ問題が足かせになっているとの見方を示した。同輸入高は741億ユーロで、3.4%減少した。
名目ベースの輸入高は920億ユーロで、前年同月を4.3%上回った。輸入高は同0.4%減の743億ユーロに縮小しており、貿易収支の黒字幅は前年同月の136億ユーロから178億ユーロに増加。経常黒字も同128億ユーロから132億ユーロに拡大した。
5月の輸出高(名目)を仕向け先地域別でみると、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国が前年同月比9.4%増と大きく拡大。ユーロ圏とEU域外もそれぞれ4.2%、2.1%増加した。
輸入高はEUのユーロ非加盟国からが7.0%増えたものの、ユーロ圏からは3.2%減少。EU域外からも0.8%落ち込んだ。
1~5月の輸出高は前年同期比2.6%増の4,649億ユーロ、同輸入高は2.7%増の3,820億ユーロで、貿易黒字は828億ユーロ、経常黒字は795億ユーロだった。