スイスの製薬大手ノバルティス(バーゼル)は15日、眼科医療関連製品子会社のアルコンがIT大手の米グーグルからスマートコンタクトレンズの開発・販売ライセンスを取得することで合意したと発表した。アルコンは今回の提携により、製品パイプラインを拡充するとともに、ヘルスケア分野で革新をもたらす考えだ。取引の成立には独禁当局の承認が必要。取引金額は明らかにしていない。
スマートコンタクトレンズはセンサーやマイクロチップを搭載したコンタクトレンズで、グーグルは1月、開発を進めていることを明らかにした。開発は初期段階にある。
アルコンはスマートコンタクトレンズを2つの分野で実用化したい考え。1つは糖尿病患者の涙の血糖値を測定するというもので、これが実現すると、患者は血液検査なしに血糖値を知ることができるようになる。もう1つは老眼患者の視力矯正で、老眼鏡なしに新聞などを読めるようにするのが目標だ。