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2014/7/30

企業情報

ABB―減損など響く、第2四半期2ケタ減益に―

この記事の要約

スイスの重電大手ABB(チューリヒ)が23日発表した2014年第2四半期(4~6月)の最終利益は前年同期比17%減の6億3,600万米ドルと大きく落ち込んだ。過去に行った買収の減損処理とリストラ費用の計上が影響。営業利益 […]

スイスの重電大手ABB(チューリヒ)が23日発表した2014年第2四半期(4~6月)の最終利益は前年同期比17%減の6億3,600万米ドルと大きく落ち込んだ。過去に行った買収の減損処理とリストラ費用の計上が影響。営業利益(EBITDAベース)も15%減の13億3,100万ドルに後退した。売上高は横ばいの101億9,000万ドルだった。

新規受注高は105億6,700万ドルで、13%増加した。主力市場の米国と中国が好調で、全体が押し上げられた格好。

売上高を地域別にみると、足元の欧州は債務危機が沈静化した効果で6%増の36億1,500万ドルに拡大した。一方、アメリカ大陸とアジアはそれぞれ4%減29億3,900万ドル、3%減の27億8,300万ドルと振るわなかった。

部門別では送配電網や発電所向けのパッケージシステムを手がけるパワーシステムが振るわず、EBITDAは前年同期の黒字(1億5,900万ドル)から2,400万ドルの赤字に転落した。風力・ソーラー発電関連の大型プロジェクトで問題を抱えていることが響いている。同部門は今後も赤字を計上する見通しだ。