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2014/8/27

経済産業情報

カーエアコン冷媒「R1234yf」を大幅値下げか

この記事の要約

米複合企業ハネウェルは化学大手のデュポンと共同開発したカーエアコン冷媒「R1234yf」の価格を大幅に引き下げるもようだ。ハネウェルが欧州自動車工業会(ACEA)に宛てた文書をもとに週刊誌『シュピーゲル』が21日、報じた […]

米複合企業ハネウェルは化学大手のデュポンと共同開発したカーエアコン冷媒「R1234yf」の価格を大幅に引き下げるもようだ。ハネウェルが欧州自動車工業会(ACEA)に宛てた文書をもとに週刊誌『シュピーゲル』が21日、報じたもので、30%の値下げを約束しているという。

背景には欧州連合(EU)が温暖化防止策の一環として、これまでカーエアコン用冷媒として使われてきた代替フロン(R134aなど)に代わり、地球温暖化係数(GWP)150以下の冷媒を使用することを2017年1月から全面的に義務づけることがある。この基準を満たすのは現在、R1234yfに限られている。

だが、自動車大手の独ダイムラーは12年、R1234yfには引火性があるとして採用しない方針を打ち出した。独連邦陸運局(KBA)も同様の見解を示しており、独メーカー、サプライヤーは二酸化炭素(CO2)冷媒のカーエアコン開発に共同で取り組んでいる。

ハネウェルはこうした動向に危機感を持っており、大幅値下げによりR1234yfに対するメーカーの支持を取り付けたい考えのようだ。