中国当局が国外自動車部品メーカーへの圧力を強めているもようだ。独シリンダーガスケット製造大手エルリングクリンガーのシュテファン・ヴォルフ社長が地方紙『シュツットガルター・ツァイトゥング』に明らかにしたところによると、現地企業との合弁を強要されている国外部品メーカーは同社長が知る限り3社あるという。国外の自動車メーカーは以前から中国メーカーとの合弁を義務づけられているが、サプライヤーはこれまで免れていた。
中国が外資企業に合弁を義務づけるのは、進んだ技術・ノウハウを吸収し、自国の自動車産業を発展させたいため。だが、自動車メーカーを対象とした合弁の強制では十分な成果が上がっていないことから、サプライヤーにも対象を広げだしたもようだ。
合弁化を要求された国外サプライヤーはこれまでのところ、一部に限られており、エルリングクリンガーやボッシュ、コンチネンタル、レオニ(すべてドイツの大手サプライヤー)は要求されていない。中国の投資銀行CICCは、当局は外国のサプライヤーに非公式に圧力をかけることで、現地企業との合弁会社を見かけ上「自発的に」設立するよう仕向ける考えのようだ、との見方を示した。