特殊船舶建造の独フレンスブルガー・シッフバウ(FSG、フレンスブルク)は9月25日、ノルウェー企業シーム・インダストリーズが同社を買収すると発表した。FSGは納期の遅れが響いて資金難に陥っており、救済される格好となる。取引金額は非公開。売却手続きは10月中に終了する見通しという。
FSGは143年の歴史を持つ老舗造船所で、従業員数は約750人。3年前から重量物運搬船、地震探査船、ウェルインターベンション(坑井介入作業)船といった洋上作業船に特化している。
シーム・インダストリーズは石油・天然ガス採掘向けサービス、冷凍・冷蔵品と自動車の海上輸送、カリ採掘、金融などを手がける複合企業で、計145隻の船舶を運航。2月には傘下企業シーム・オフショアがFSGにウェルインターベンション船2隻を発注した。
FSGはシーム・インダストリーズの傘下に入ることで事業を世界的に拡大する意向だ。