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2014/10/22

企業情報

SAP―営業益見通し引き下げ、クラウド顧客の増加で―

この記事の要約

企業向けソフト大手の独SAP(ヴァルドルフ)は20日の決算発表で、2014年12月通期の営業利益を従来見通しの58億~60億ユーロから56億~58億ユーロに引き下げた。クラウドサービスに乗り換えるライセンス契約の顧客が増 […]

企業向けソフト大手の独SAP(ヴァルドルフ)は20日の決算発表で、2014年12月通期の営業利益を従来見通しの58億~60億ユーロから56億~58億ユーロに引き下げた。クラウドサービスに乗り換えるライセンス契約の顧客が増加しているため、一時的に利益が圧迫されるという。クラウド事業の売上高については従来予測の10億~10億5,000万ユーロから10億4,000万~10億7,000万ユーロに上方修正した。

ライセンス販売の売り上げが一度にまとまって入るのに対し、クラウド事業では長期間に分散される形で入る。この関係で、クラウド顧客が増えると、収入・利益が一時的に押し下げられるという事情がある。

14年7-9月期(第3四半期)の売上高は42億5,400万ユーロで、前年同期を5%上回った。クラウド事業が45%増の2億7,700万ユーロと全体をけん引。サポート事業も9%増の23億7,000万ユーロに拡大した。ライセンス事業は2%減の9億5,100万ユーロに落ち込んだ。

営業利益は11%増の11億5,700万ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の25.8%から27.2%に上昇した。税引き後利益は16%増の8億8,100万ユーロだった。