工作機械大手の独トルンプ(ディッチンゲン)は16日の決算発表で、インドとトルコの企業をそれぞれ買収したと発表した。買収を通した事業強化戦略の一環。同社は昨年も中国の同業・江蘇金方円数控机床(JFY)を傘下に収め、同国売上高を20%拡大した。
印ソフトウエア企業インディア・メタメーション・ソフトウエア(IMM)の株式51%を取得し、経営権を掌握した。IMMは工作機械向けソフトの有力企業で、チェンナイに本社を置く。同取引ではIMMの米子会社メタメーション(USMM)も取得した。
トルコでは長年の販売提携先であるKOZ Makina Sanayi ve Dis Ticaretの資本80%を取得した。同国は経済成長が目覚ましいことからKOZを傘下に収めた。
2014年6月通期決算の税引き前利益は前期比61.2%増の2億4,800万ユーロと大きく拡大した。需要増のほか事業効率引き上げプログラムが奏功した格好。売上高は10.4%増えて過去最高の25億8,700万ユーロに達した。新規受注高は16%増の27億ユーロだった。
今期は景気見通しの悪化や地政学リスク、エボラ熱の流行が足かせとなる懸念があり、売上成長率が1ケタ台にとどまると予想している。