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2014/10/22

企業情報

アラゴ―投資大手KKRが出資、「第2のSAP」と期待―

この記事の要約

独ソフト企業アラゴ(Arago、フランクフルト)は16日、米投資大手KKRが同社に資本参加すると発表した。KKRはアラゴを「第2のSAPに成長する」(パートナーのフィリップ・フライゼ氏)と将来性を高く評価しており、今後は […]

独ソフト企業アラゴ(Arago、フランクフルト)は16日、米投資大手KKRが同社に資本参加すると発表した。KKRはアラゴを「第2のSAPに成長する」(パートナーのフィリップ・フライゼ氏)と将来性を高く評価しており、今後はアラゴの事業をサポートし、年商10億ユーロ超の大手に育て上げる意向だ。

アラゴは1995年の設立で、当初はオンラインバンキング向けのソフトを手がけていた。現在は銀行その他の企業の複雑なITシステムを統括しトラブルを自動的に除去するソフトを提供している。同ソフトを利用すると、IT業務が大幅に効率化され、コスト削減につながるという。

売上高は公表していないが、同社の共同設立者であるクリス・ボース最高経営責任者(CEO)は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に5,000万ユーロ未満だと述べた。年率70%の成長が過去3年間続いており、売上高営業利益率(EBITDAベース)は業界平均の27%を上回っているという。

KKRは同社に5,000万ユーロ以上、出資する。出資比率は伏せているものの、過半数には達していないとしている。アラゴを顧客の獲得や有能な販売・マーケティング要員の確保などの面でサポートしていく。KKRのフライゼ氏はアラゴの従業員数が今後10年で現在の10倍の1,000人に拡大すると予想している。