独鉄鋼業界団体Stahlは16日、国内の銑鉄生産量が今年は4,330万トンとなり、前年比で1%増加するとの予測を発表した。増加は2年連続。主要顧客産業の自動車、機械、建設で2%の成長が見込まれているため、銑鉄生産も伸びると予想している。
懸念材料としては欧州の過剰生産能力のほか、中国とロシアの鉄鋼メーカーが欧州販売を強化することを挙げた。露メーカーはルーブル安を武器に欧州向け輸出を大幅に伸ばすとみられる。
石油価格の急落も不安材料だ。パイプライン用鋼管の需要が落ち込むためで、独2位メーカーのザルツギターはすでに、サウスストリーム(ロシアからの天然ガス輸送パイプライン)敷設計画凍結の痛手を受けている。