連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が5日発表した2014年12月のドイツ製造業受注指数(2010年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比4.2%増の112.9となり、リーマンショック前である08年4月以来の高水準を記録した。Ifo企業景況感指数など他の景気指標もこのところ改善していることから、経済省は「景気は弱含み局面を脱し勢いを増している」との見方を示した。
ユーロ圏(ドイツを除く)からの受注が5.9%増えて、全体をけん引。国内とユーロ圏外もそれぞれ3.4%、4.0%拡大した。
部門別では投資財が5.7%増と大きく伸びた。ユーロ圏が9.1%、ユーロ圏外が6.9%の幅でそれぞれ増加したことが大きい。国内も2.3%増えた。
中間財も2.8%増加した。ユーロ圏が7.2%増、国内が4.4%増となり全体が押し上げられた格好。ユーロ圏外は4.2%落ち込んだ。
消費材は0.6%減少した。国内とユーロ圏外はそれぞれ5.7%増、6.5%増と好調だったものの、ユーロ圏は19.4%増となった前月の反動で15.6%低下した。
特殊要因のよる統計上のブレが小さい四半期単位の比較をみると、10~12月(第4四半期)は前の期の7~9月(第3四半期)を実質1.8%上回った。大型受注を除いたベースでは増加幅が3.5%に達する。自動車業界が特に好調で8.0%の伸びを記録した。