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2015/4/1

企業情報

シーメンス―鉄道車両で大型受注―

この記事の要約

電機大手の独シーメンスは3月26日(ミュンヘン)、ライン・ルール地域の交通事情改善プロジェクト「ライン・ルール・エクスプレス(RRX)」に参加する地域交通事業者団体から鉄道車両82編成を受注したと発表した。取引額はメイン […]

電機大手の独シーメンスは3月26日(ミュンヘン)、ライン・ルール地域の交通事情改善プロジェクト「ライン・ルール・エクスプレス(RRX)」に参加する地域交通事業者団体から鉄道車両82編成を受注したと発表した。取引額はメインテナンスサービスも含めて17億ユーロ強。同社がドイツの地域鉄道分野で獲得した受注では過去最大だ。

受注したのは近郊列車「デジロHC」。デジロHCは全長105メートルの4両編成で、そのうち両端の2両が一階建て、中2両が二階建てとなっている。最高速度は時速160キロで、シート数は400人。RRXでは2編成で運行するため、800人分の座席が確保される。車両は18年末から納入を開始する。

メインテナンス契約の期間は32年。シーメンスは同サービスを行うためにドルトムントにメインテナンス工場を設置する。同時に最大4編成の保守・点検作業をできるようにする考えで、新規雇用およそ100人を予定している。

ライン・ルール地域はデュッセルドルフやケルン、ドルトムントなど大都市が集中するドイツ最大の人口密集地帯で、人口は約1,000万人に上る。鉄道の運行の遅れや渋滞が大きな問題となっていることから、18年からRRXを運行し交通事情を改善する計画だ。