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2015/4/1

企業情報

クーカ―BMWから大型受注、産業ロボット2500台―

この記事の要約

ロボット・自動化設備大手の独クーカ(アウグスブルク)は3月25日、高級車大手のBMWから昨年第4四半期に産業用ロボットおよそ2,500台などを受注したと発表した。BMWの車体製造に投入される。今年第1四半期から2年以上を […]

ロボット・自動化設備大手の独クーカ(アウグスブルク)は3月25日、高級車大手のBMWから昨年第4四半期に産業用ロボットおよそ2,500台などを受注したと発表した。BMWの車体製造に投入される。今年第1四半期から2年以上をかけて納入する。

クーカが同日発表した2014年12月期決算の売上高は前期比18.1%増の20億9,570万ユーロとなり、過去最高を更新した。買収の効果で売上規模が1億8,420万ユーロ押し上げられたことが大きい。営業利益(EBIT)は17.9%増の1億4,200万ユーロで、売上高に対する比率は前期と同じ6.8%だった。税引き後利益は16.8%増の6,810万ユーロだった。

12月末現在の受注残高は17億250万ユーロで、1年前の水準を71.1%上回った。同業スイスログを12月31日付で買収したことで大きく拡大した格好だ。

スイスログ買収の効果で15年12月期の売上高は28億ユーロへと大幅に拡大する見通し。ただ、買収に伴うコストがかさむため、売上高営業利益率(EBITベース)は3.5%に落ち込むと予想している。

クーカは今回、20年12月期までに売上高を40億~45億ユーロへと倍増させ、売上高営業利益率(同)も7.5%に引き上げる目標を打ち出した。

同社はスイスログなどの買収を通して、自動車産業向け事業の比重を引き下げ他の産業向けの事業を重点強化する方向へとかじを切った。今後はスマートファクトリーなど製造業のIT化が本格化する見通しのため、同社は需要が大きく拡大するとみている。