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2015/4/1

企業情報

フェロシュタール―石化プラントなどでトプソーと合弁―

この記事の要約

産業向けプラント建設事業者の独フェロシュタールは3月27日、デンマークの大型設備メーカー、ハルダー・トプソーと共同で合弁会社を設立したと発表した。両社の強みを持ち寄って石油化学、製油、環境プラントの分野で計画から開発、資 […]

産業向けプラント建設事業者の独フェロシュタールは3月27日、デンマークの大型設備メーカー、ハルダー・トプソーと共同で合弁会社を設立したと発表した。両社の強みを持ち寄って石油化学、製油、環境プラントの分野で計画から開発、資金調達、建設、運営、保守に至る包括的なサービスを一手に提供。これらの分野で世界有数の企業となる狙いだ。

折半出資の合弁会社をフェロシュタールの本社所在地であるエッセンに設立した。独禁当局の承認を経て事業を開始する。

トプソーは石化プラント向け触媒、プロセス技術の世界最大手企業。一方、フェロシュタールはプロジェクト開発と投資資金の調達で定評があり、両社が共同で事業を展開するとプラントに必要なノウハウを一手に提供できるようになる。

新会社は特に石油、天然ガス資源の豊富な新興国と、シェールガスブームに沸く北米を主な事業地域とする考え。両社はすでにタンザニアとカメルーンでアンモニア製造の巨大プラント建設を共同で手掛けており、今回の合弁設立はこの延長線上にある。

フェロシュタールは受注を獲得するために贈賄行為を行っていたことが数年前に発覚し、金銭・企業イメージなどの面で大きな痛手を受けた経緯があり、現在はコンプライアンス体制を大幅に強化。クラウス・レスカー社長は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に、贈賄を一切容認しない考えを示した。