自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は7日、同社初のピックアップを戦略提携先のルノー・日産と共同開発・生産すると発表した。ルノー・日産と協働することで、開発コストと時間を大幅に圧縮する。
日産の中型ピックアップ「NP300」をベースにメルセデスベンツ・ブランド車を開発する。設計とデザインはダイムラーが手がけ、自社ブランドらしさを表現していく。2020年までに生産を開始する計画だ。
生産はアルゼンチンのコルドバにあるルノー工場とスペインのバルセロナにある日産工場で行う。両工場で3社のピックアップを生産。生産台数はコルドバ工場で年7万台(3社合計)、バルセロナ工場で12万台(同)を予定している。ルノーは現在、NP300をベースに同社初の中型ピックアップを開発しており、16年からメキシコのクエルナバカにある日産工場で生産を開始する。
ダイムラーはピックアップを欧州、オーストラリア、南アフリカ、ラテンアメリカで販売。このうちラテンアメリカ向けはコルドバで生産し、それ以外はバルセロナから出荷する予定だ。ピックアップの有力市場である米国にはさし当り参入しない。