スイス食品大手のネスレ(ヴェヴェイ)は15日、冷凍・冷蔵食品やアイスを手がける仏子会社ダビジェルの売却に向けて、投資大手ベイン・キャピタル傘下のブレイクス・グループと独占交渉していることを明らかにした。前日のメディア報道を追認した格好。ロイター通信が消息筋の情報として報じたところによると、取引金額は2億~3億ユーロに上るもようだ。
ネスレは昨年11月、ダビジェルの放出方針を表明した。業績不振の事業を整理する戦略に沿った措置で、ダビジェルの成長を支援する投資家に売却したいとしていた。
ブレイクスはロンドンに本社を置く企業で、飲食店向けの食材供給を手がけている。英国のほか、アイルランド、フランス、スウェーデンで事業を展開しており、ダビジェルを買収すると、フランス事業を強化するほか、ベルギー、スペイン市場に進出することになる。
ネスレは1989年、パスタ製造の伊ブイトーニを買収した際にダビジェルを取得した。