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2015/4/22

経済産業情報

賃貸住宅の改修が増加、借家法改正受けて

この記事の要約

不動産大手各社が、保有する賃貸住宅の保守・改修投資を拡大している。格付け会社スコープ・レーティングスの調査で明らかになったもので、背景には低金利のほか、近く施行予定の改正借家法の影響があるもようだ。 スコープによると独住 […]

不動産大手各社が、保有する賃貸住宅の保守・改修投資を拡大している。格付け会社スコープ・レーティングスの調査で明らかになったもので、背景には低金利のほか、近く施行予定の改正借家法の影響があるもようだ。

スコープによると独住宅不動産大手20社が2014年に既存の賃貸住宅の保守・改修に投じた額は1平方メートル当たり18.90ユーロで、09年の15.43ユーロから22%増加した。上げ幅は民間不動産会社で35%と大きく、公営会社は16%にとどまった。

改正借家法には賃貸契約時に各地の相場を10%超、上回る家賃を禁止する決まりが盛り込まれている。「ミートプライスブレムゼ」(直訳すると「家賃ブレーキ」)と呼ばれる同ルールの適用対象となるのは家賃が急上昇している地域で、対象となる地域を各州当局が指定すると最大5年間、適用される。

ただ、同ルールは新築住宅と「抜本的な改修」を行った住宅には適用されない。適用すると建設投資に水を差し、住宅不足を招く恐れがあるためだ。抜本的な改修の定義は「投資額が同等の新築住宅の3分の1を超えるもの」とされている。

抜本的な改修を行えばミートプライスブレムゼの適用を免れるため、住宅会社は改修を強化しているもようで、20社の保守・改修投資額に占める改修の割合は09年の33%から14年には45%へと上昇した。保守費用は家賃に転嫁できないのに対し改修費用はできる。

スコープは1平方メートル当たりの保守・改修投資額が16年までに約20ユーロへと上昇すると予想している。