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2015/4/29

企業情報

エーオン―従来型発電の新会社を来年1月立ち上げ―

この記事の要約

エネルギー大手の独エーオンは27日、新会社ユニパー(Uniper)を来年1月に立ち上げると発表した。昨年11月に打ち出した分社化計画を受けた措置で、ユニパーに従来型発電(原子力、石炭、天然ガス発電)、国際エネルギー取引、 […]

エネルギー大手の独エーオンは27日、新会社ユニパー(Uniper)を来年1月に立ち上げると発表した。昨年11月に打ち出した分社化計画を受けた措置で、ユニパーに従来型発電(原子力、石炭、天然ガス発電)、国際エネルギー取引、石油・ガス採掘事業を移管。エーオンは経営資源を再生可能エネルギー、送電・送ガス網、顧客向けソリューションの3分野に絞り込む。

ユニパーという社名は英語の「ユニーク」と「パフォーマンス」を組み合わせた造語。ユニパーはデュッセルドルフにあるエーオンの現本社を本社として利用し、エーオンは本社をエッセンに移転する。

エーオンの従業員のうち2万人が新会社に移籍し、エーオンには4万人が残留する。

ユニパーは原子力発電所の廃炉と放射性廃棄物の保管に伴うコストを全面的に引き受ける。また、ルーブル安に苦しむロシア事業と、不採算のブラジル事業も抱え込むため、市場には同社をある種の「バッドバンク(不良資産の受け皿機関)」とみる向きもある。分社化の背景には、従来型発電事業の採算が再可エネ電力を優先する政策のしわ寄せで悪化していることがある。