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2015/5/6

企業情報

フォルクスワーゲン―中間持株会社設立、商用車事業を統合へ―

この記事の要約

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は5日、商用車事業を統括する中間持株会社「トラック・アンド・バス」を設立すると発表した。MAN、スカニア、VWの3ブランドからなる商用車事業の連携を緊密化。 […]

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は5日、商用車事業を統括する中間持株会社「トラック・アンド・バス」を設立すると発表した。MAN、スカニア、VWの3ブランドからなる商用車事業の連携を緊密化。乗用車のほか、トラック・バス分野でも世界最大手に浮上する目標だ。

完全子会社であるスカニアの株式を全量、トラック・アンド・バスに移管する。VWがこれまで保有してきたMAN株75.28%はすでにスカニアに移管しており、新会社はVWグループが持つ両子会社の株式をすべて掌握することになる。社長にはVWのアンドレアス・レンシュラー取締役(商用車事業)、監査役会長にはVWのマルティン・ヴィンターコルン社長がそれぞれ就任する。

新会社では3ブランドの戦略、開発、人事、調達などを調整し、シナジー効果を引き出す。各ブランドの独立性は維持する。VWブランド商用車は新会社の一部を構成するものの、VWブランド乗用車とも密接に連携していく。

トラック・アンド・バスの本社所在地は明らかにしていない。経済紙『ハンデルスブラット』は4月の時点で、社内の意見がまとまっていないと報じており、決定は先延ばしされたもようだ。