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2015/5/6

企業情報

フォルクスワーゲン―1-3月期2ケタ台の増収増益に―

この記事の要約

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が4月29日発表した2015年1-3月期(第1四半期)決算の営業利益は前年同期比16.6%増の33億2,800万ユーロと2ケタ台の伸びを記録した。ユーロ安の […]

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が4月29日発表した2015年1-3月期(第1四半期)決算の営業利益は前年同期比16.6%増の33億2,800万ユーロと2ケタ台の伸びを記録した。ユーロ安のほか、現在導入中の新しいモジュール生産システム(MQB)が効果を発揮した格好。中国合弁からの送金もあり、純利益は20.6%増の28億8,700万ユーロに拡大した。売上高は10.3%増の527億3,500万ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の6.0%から6.3%に上昇した。

高級車ブランドのアウディ、ポルシェが利益をけん引する構造に変わりはなかったものの、1-3月期はスペインの大衆車ブランドであるセアトが7年ぶりに黒字転換を果たした。ヴィンターコルン社長によると、50億ユーロのコスト削減に取り組む業績不振のVWブランドでも1億ユーロのケタ台の前半ながらコストが圧縮されたという。

中国合弁の営業利益に占めるVWの取り分は16億ユーロで、前年同期の12億ユーロから33%増加した。VWは同合弁で得られる利益を営業利益でなく経常利益のレベルで計上している。