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2015/5/6

経済産業情報

ピエヒ家からVWの新監査役2人、辞任した会長の姪

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は4月30日、同社の大株主であるピエヒ一族の女性2人が同日付で監査役に就任したと発表した。25日に辞任したフェルディナント・ピエヒ監査役会長と妻のウルズラ・ピエヒ監査役に代わって同 […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は4月30日、同社の大株主であるピエヒ一族の女性2人が同日付で監査役に就任したと発表した。25日に辞任したフェルディナント・ピエヒ監査役会長と妻のウルズラ・ピエヒ監査役に代わって同家から派遣される。次期監査役会長は未定。

監査役に就任したのはピエヒ前会長の姪に当たるルイーゼ・キースリング氏(57)とユリア・クーンピエヒ氏(34)。キースリング氏は実業者で、繊維製造の墺バックハウゼンなど複数の企業で経営に参画している。自動車のデザインに関する論文で博士号を取得した。

クーンピエヒ氏は不動産事業者。VWの商用車子会社、MANトラック・アンド・バスの監査役を昨年から務めている。

ドイツでは監査役に占める女性役員の割合を最低30%とすることを大手企業に義務づける「クオータ制(割当制)」が2016年から導入される。キースリング氏とクーンピエヒ氏の今回の就任により、計20人からなるVW監査役会に占める女性の数は従来の3人から4人に増加。女性比率は15%から20%に上昇する。30%を達成するためにはさらに女性を2人増やし、男性を2人減らす必要がある。