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2015/5/6

経済産業情報

新興企業と投資家を仲介へ=ドイツ取引所

この記事の要約

フランクフルト証券取引所を運営するドイツ取引所は4月29日、新興企業と投資家を仲介するプログラム「ドイチェ・ベルゼ・ベンチャー・ネットワーク」を立ち上げると発表した。将来性の高い企業が資金を調達しやすくすることが狙いで、 […]

フランクフルト証券取引所を運営するドイツ取引所は4月29日、新興企業と投資家を仲介するプログラム「ドイチェ・ベルゼ・ベンチャー・ネットワーク」を立ち上げると発表した。将来性の高い企業が資金を調達しやすくすることが狙いで、6月1日にスタートする。すでに12社の参加が決まっている。

同プログラムは登録された企業と投資家だけが利用できるオンライン・プラットフォームと、企業のトレーニングとネットワークに向けた催しの2つからなり、企業と投資家は情報交換を実施。投資家は将来性を見込んだ企業に資金を提供する。

登録対象となるのはすでに事業がある程度、成功している企業で、選定は売上成長率、時価総額、収益力などを踏まえて行う。将来的に新規株式公開(IPO)することを義務づけない。

ドイツ取引所は連邦経済省の要請を受けて同プログラムを作成した。経済省は当初、新興企業向けの「市場」立ち上げを求めたが、同社はリスクが大きいと判断。プログラムという形で応えた。ドイツ取引所は1997年、ニューエコノミーブームに乗ってIT、バイオ分野などの新興企業を対象とする株式市場「ノイア・マルクト」を開設したが、ハイテクバブルの崩壊もあり2003年6月に廃止に追い込まれた苦い経験を持つ。