化学大手の独ワッカー・ケミー(ミュンヘン)は8日、シリコンウエハー製造子会社シルトロニックの新規株式公開(IPO)計画を発表した。シリコンウエハー市場は変動が激しく、ワッカーは同子会社の売却などを検討していた。公開益で中核事業を強化する意向だ。
IPOの時期や規模は明らかにしていない。ロイター通信が消息筋の情報として報じたところによると、6月中旬から末にかけて株式市場にデビュー。ワッカーは約30%を放出するという。市場環境が悪化した場合は見合わせる可能性もある。
シルトロニックの2014年の売上高は8億5,300万ユーロ、営業利益(EBITDA)は1億1,800万ユーロで、売上高営業利益率は前年の12%から14%に上昇した。世界市場シェアは14%で、信越化学(同27%)、SUMCO(26%)に次ぐ3位につけている。