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2015/5/27

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メトロ―百貨店子会社の売却交渉―

この記事の要約

独流通大手のメトロ(デュッセルドルフ)が百貨店子会社カウフホーフの売却に向けて交渉している。広報担当者は20日、メディア報道を追認し交渉の事実を明らかにした。同子会社の買収には独競合カールシュタットのオーナー、レネ・ベン […]

独流通大手のメトロ(デュッセルドルフ)が百貨店子会社カウフホーフの売却に向けて交渉している。広報担当者は20日、メディア報道を追認し交渉の事実を明らかにした。同子会社の買収には独競合カールシュタットのオーナー、レネ・ベンコ氏とカナダの百貨店ハドソン・ベイが関心を示しているもようだ。

メトロは経営資源を小売店やレストランなどの事業者を対象とするキャッシュ・アンド・キャリーと家電販売に絞り込む方針で、カウフホーフについては2008年に中核事業から除外。条件が合えば売却する考えを打ち出した。

ベンコ氏は持ち株会社ジグナを通して事業を展開。カウフホーフ買収には11年にも名乗りを上げたが、このときの交渉は12年初頭に破談となった。

ベンコ氏は昨年8月、経営不振のカールシュタットを買収した。カウフホーフも買収すると推定1億ユーロ以上のシナジー効果が見込めることから、再びカウフホーフ買収に乗り出したもようだ。

メディア報道によると、ベンコ氏はすでに買収計画をメトロに提出した。買収提示額は29億ユーロ。一方、ハドソン・ベイは現在、デューデリジェンス(資産査定)の段階にあり、買収計画の提出に至っていないという。メトロは両社の◇買収提示額◇財務基盤の安定性◇買収後の事業構想――を踏まえて決定を下す。

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