独保険大手のHUKコーブルクが自動車保険の顧客向けに融資サービスを開始した。市場環境の変化に対応した措置で、サービスを総合化することで差別化を図る考えだ。
リテール銀行大手ポストバンクと提携して融資サービスを行う。ポストバンクからは仲介手数料(3%未満)を受け取る。
HUKコーブルクは自動車保険の契約件数が1,000万を超える業界最大手であるものの、近年は各社が販売する保険商品の比較情報を提供する価格比較サイトが台頭。成約時に仲介手数料を取るため利益を圧迫されている。また、自動車メーカーがしばしば同社の競合アリアンツと提携して保険サービスを行うなど、競争が激化している。
こうした厳しい状況のなかで競争力を維持・強化していくためには差別化が必要と判断した。『南ドイツ新聞』によると、保険の対象にならない一般的な自動車の修理を固定価格で提供するサービスを修理事業者と提携して展開していくことも検討しており、今夏に決定を下す予定だ。