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2015/6/17

企業情報

ドイツテレコム―企業向けクラウド売上を倍増へ―

この記事の要約

電気通信大手のドイツテレコム(ボン)は15日、企業向けクラウドサービスの欧州売上高を2018年までに現在の約10億ユーロから20億ユーロに倍増させる目標を発表した。これまで手薄だったパブリッククラウド事業を強化。同分野に […]

電気通信大手のドイツテレコム(ボン)は15日、企業向けクラウドサービスの欧州売上高を2018年までに現在の約10億ユーロから20億ユーロに倍増させる目標を発表した。これまで手薄だったパブリッククラウド事業を強化。同分野に強い米グーグル、アマゾンを追撃する。目標達成に向けて中国の通信機器大手、華為技術との提携を拡大する。

ドイツテレコムは顧客企業の社内利用向けに提供するプライベートクラウドの分野に強く、シェル、ダイムラーなど世界的な大手企業を顧客に持つ。これに対し、不特定多数の利用者を対象とするパブリッククラウドでは米IT大手に水をあけられている。

ドイツテレコムはこうした現状を改めたい考えで、華為技術との協力関係拡大に踏み切った。華為がハードウエアとソリューションのノウハウを持ち寄り、ドイツテレコムはクラウドの管理を手がける。

両社は3月の国際情報通信技術見本市「セビット」で、プライベートクラウド分野での提携を拡大すると発表した。今回は協力関係をパブリッククラウドにも拡大することを取り決めた。

ドイツテレコムのパブリッククラウドサービスは電算センターをドイツに設置するため、ドイツの厳しいデータ保護規制が適用される。同社はこれを武器に顧客企業を獲得していく考えだ。