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2015/6/17

企業情報

メルク―米社買収を欧州委が条件付き承認―

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は15日、独製薬・化学大手メルク(ダルムシュタット)が米同業シグマ・アルドリッチを買収する計画を承認したと発表した。当初は競争上の問題で難色を示していたが、メルクが対応策を提示したことから、そ […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は15日、独製薬・化学大手メルク(ダルムシュタット)が米同業シグマ・アルドリッチを買収する計画を承認したと発表した。当初は競争上の問題で難色を示していたが、メルクが対応策を提示したことから、その実施を条件に認可した。

シグマ・アルドリッチはライスサイエンス関連製品や研究用試薬などに強みを持つ企業。メルクは2014年9月、同社を170億ドルで買収することで合意していた。メルクにとって史上最大の買収案件となる。

欧州委は5月、両社が欧州の研究用試薬市場で大手であることから、買収によって同分野の健全な競争が損なわれ、価格上昇を招く恐れがあると指摘。とくに溶媒、無機試薬で問題があるとして、買収に疑義を示していた。

これに対してメルクは、シグマがドイツに構える研究用溶媒、無機試薬の欧州の生産拠点を手放すといった是正策を提案し、欧州委の承認を取り付けた。