ドイツ連邦統計局が6月26日発表した2015年5月の輸入物価指数は前年同月比0.8%減となり、下落幅は前月の0.6%をやや上回った。エネルギーが21.2%減となり、全体を強く押し下げた格好。エネルギーを除いたベースでは2.9%増加し、8カ月連続で1年前の水準を上回った。
エネルギーのなかで低下率が最も大きかったのは原油で、28.3%に達した。これに石油製品(同20.9%)、電力(19.8%)、天然ガス(10.9%)が続く。石炭は8.4%上昇した。
エネルギー以外では鉄鉱石の下落幅が27.4%と大きく、銑鉄・鉄鋼・鉄合金も3.5%低下した。非鉄金属鉱石は10.9%増、非鉄金属は12.8%増で、アルミナ・アルミ合金は上げ幅が24.0%に上った。銅板・粗銅は12.0%増、粗ニッケルは9.5%減だった。
食料品では豚肉(14.0%減)、牛乳・乳製品(9.7%減)、穀物(9.3%減)が大きく低下。コーヒー生豆は3.3%上昇した。飼料・窒素化合物は変動がなく、木材・セルロースは16.3%上がった。
輸入物価指数は前月比では0.2%減となり、4カ月ぶりに低下した。電力が21.5%減となり全体が押し下げられた格好。原油と石油製品はそれぞれ2.4%、2.5%上昇した。
輸出物価指数は前年同月比が1.4%増、前月比が0.2%減だった。