化学大手の独メルク(ダルムシュタット)は6月29日、ディスプレー材料の研究・開発会社キューラント・ナノテックへの出資比率を引き上げ完全子会社すると発表した。ディスプレー用液晶材料と有機EL用材料市場で競争力を強化する狙い。取引金額は公表しないことで合意した。
キューラント・ナノテックはイスラエルのヘブライ大学からのスピンオフとして2008年に設立されたスタートアップ企業。半導体ナノ結晶をベースとするディスプレー材料を開発している。メルクとは会社設立当初から協力関係にあり、12年と13年にメルクから出資を受けていた。