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2015/7/8

企業情報

エボニック―ナノセルロース製造のバイオベンチャーに出資―

この記事の要約

特殊化学大手の独エボニック(エッセン)は7日、イエナ大学からスピンオフして設立されたバイオベンチャー、イエナセル(JeNaCell)に資本参加したと発表した。イエナセルは医療用ナノセルロースの製造を専門に手がける企業。エ […]

特殊化学大手の独エボニック(エッセン)は7日、イエナ大学からスピンオフして設立されたバイオベンチャー、イエナセル(JeNaCell)に資本参加したと発表した。イエナセルは医療用ナノセルロースの製造を専門に手がける企業。エボニックは資金を提供することで製品の市場投入を支援する。出資額や出資比率など取引の詳細は明らかにしていない。

イエナセルのナノセルロースは火傷の治療に適している。火傷を冷やすうえ、患部の湿度も保ち回復を早めるためだ。肌に張り付かないため、はがす際に痛みが生じない。ナノセルロースの表面に医薬品やコスメティック用品を塗って、有効成分を肌に浸透させることもできる。

ナノセルロースは細菌の力を借りて製造する。これまでは自動生産できなかったが、同社は自動生産技術を開発。今年末に製品を発売する計画だ。