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2015/7/8

企業情報

アクセル・シュプリンガー―放送大手と合併交渉か―

この記事の要約

独メディア大手のアクセル・シュプリンガー(ベルリン)が同業プロジーベンザット1と合併交渉を進めているもようだ。『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙などが報じたもので、実現すると売上高およそ60億ユーロ、時価総額150億 […]

独メディア大手のアクセル・シュプリンガー(ベルリン)が同業プロジーベンザット1と合併交渉を進めているもようだ。『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙などが報じたもので、実現すると売上高およそ60億ユーロ、時価総額150億ユーロ弱の巨大メディアが誕生する。両社は報道内容へのコメントを控えている。

合併交渉は初期段階にあり、破談する可能性もある。また、実現した場合もどういう形になるかは定かでない。

シュプリンガーは大衆紙『ビルト』などプリントメディアに強い。2014年の売上高は30億ユーロ強。プロジーベンザット1は放送大手で、売上高は29億ユーロ。近年は両社ともインターネット事業を強化している。

シュプリンガーは05年にもプロジーベンザット1の買収を目指したが、独連邦カルテル庁とメディア監督庁(KEK)の承認が得られずとん挫した経緯がある。KEKはこの時、買収を認めるとシュプリンガーが言論市場で過大な影響力を持つようになるとの理由を提示していた。

これを不服としてシュプリンガーがKEKを提訴していた係争で最高裁の連邦行政裁判所は昨年、同社勝訴の判決を言い渡しており、これが今回の合併交渉につながった可能性がある。