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2015/7/8

経済産業情報

郵便配達が正常化、ポストスト終了で

この記事の要約

ドイツポストと統一サービス労組Verdiは5日、新たな労使協定で妥結した。Verdiはこれを受けてストライキを7日0時に終了。ドイツポストの郵便配達はほぼ1カ月ぶりに正常化する。 Verdiは6月8日、ドイツポストを対象 […]

ドイツポストと統一サービス労組Verdiは5日、新たな労使協定で妥結した。Verdiはこれを受けてストライキを7日0時に終了。ドイツポストの郵便配達はほぼ1カ月ぶりに正常化する。

Verdiは6月8日、ドイツポストを対象に無期限ストライキを開始した。国内配達員の人件費抑制に向けて同社が各地に設立した新会社(DHLデリバリー)の廃止を要求。経営陣が受け入れを拒否したためストが長期化し、郵便配達に大きな支障が出ていた。

今回の合意でVerdiはDHLデリバリーの廃止要求を断念したものの、ドイツポスト本体で働く配達員(計7,650人)には今後もドイツポストの労使協定が適用されることを経営陣に確約させた。これにより本体の配達員の労働条件が将来的に引き下げられることを防いだ格好だ。

労使はこのほか、◇賃金を2016年10月1日付で2.0%、17年10月1日付で1.7%それぞれ引き上げる◇一時金400ユーロを今年10月1日付で支給する◇経営上の理由による整理解雇と、労働条件の変更を目的とする労働契約の解除をこれまでに引き続き禁止する――ことも取り決めた。今回の協定はDHLデリバリーの被用者に適用されない。