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2015/7/22

経済産業情報

デジタル地図開発でボッシュとトムトムが提携

この記事の要約

自動車部品大手の独ボッシュとナビゲーション機器製造の蘭トムトムは21日、デジタル地図の分野で提携すると発表した。従来の地図よりも高い精度が求められる自動運転用の地図を開発。同地図を利用した自動運転車が2020年をめどに高 […]

自動車部品大手の独ボッシュとナビゲーション機器製造の蘭トムトムは21日、デジタル地図の分野で提携すると発表した。従来の地図よりも高い精度が求められる自動運転用の地図を開発。同地図を利用した自動運転車が2020年をめどに高速道路を走行できるようにする。

従来のデジタル地図はメートル単位の精度で十分だったが、自動運転用のものは10センチ単位の精度が必要になる。広範囲にわたる道路情報も欠かすことができない。

さまざまな次元の道路情報を得るため地図は3つの層(レベル)で構成。出発地から目的地までのルートを決める「ベーシック・ナビゲーション層」の上に、センサーを通して把握した車周辺の対象物情報を地図に記録された情報と比較する「位置確認層」と、交通標識や制限速度、カーブやスロープなどの道路形状情報を記録した「プラニング層」があり、車両はプラニング層の情報をもとに車線変更などを行う。

自動運転では道路情報が常に最新のものでなければならないため、新たに建設された道路のデータや渋滞・交通事故などの流動情報を、専用車両を通して収集。これらの情報をサーバーに集めて検証し、地図情報を更新していく。

まずは年末までにドイツの高速道路の地図を作成。その後は欧州と北米の地図作りに取りかかる。