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2015/7/22

経済産業情報

地方に光ファイバー通信網敷設へ

この記事の要約

米投資大手KKRと蘭インフラ投資会社レゲッジボーグ(Reggeborgh)が人口の希薄なドイツの地方部で光ファイバー通信網を共同整備する。KKRの関係者がロイター通信に明らかにしたもので、合弁会社ドイチェ・グラスファーザ […]

米投資大手KKRと蘭インフラ投資会社レゲッジボーグ(Reggeborgh)が人口の希薄なドイツの地方部で光ファイバー通信網を共同整備する。KKRの関係者がロイター通信に明らかにしたもので、合弁会社ドイチェ・グラスファーザー(Deutsche Glasfaser)を通して事業を展開していく。国内の通信速度を2018年までに最低でも50メガビット/秒(Mbps)以上に引き上げることを政策目標に掲げる独政府にとって助け船となりそうだ。

ドイチェ・グラスファーザーはレゲッジボーグが設立した企業で、ドイツの地方部を対象に光通信網を敷設している。KKRは同社の過半数資本をレゲッジボーグから譲り受け、合弁会社化する。約800万~900万世帯を潜在顧客とみている。

高速通信網の整備は都市部で進んでいるのに対し、地方部では大幅に遅れている。人口が少ないことから、民間の電気通信事業者は採算が取れないとして投資を敬遠しているためだ。

この問題についてKKRの関係者は地下ケーブル敷設の深さを従来よりも浅くすれば解決すると指摘。1世帯当たりの敷設コストは1,000~1,500ユーロにとどまり、通信料金を通して十分に回収できるとの見方を示した。

レゲッジボーグは本国オランダで、現地企業レゲッジファイバーを通して同様の事業を成功させた実績を持つ。