独高級車メーカーのダイムラー、BMWとフォルクスワーゲン傘下のアウディが、通信機器大手ノキア(フィンランド)のデジタル地図・位置情報サービス部門「ヒア(HERE)」を共同買収する方向で交渉を進めている。ロイター通信などが21日報じた。
独高級車3社は、自動運転システムの導入に地図・位置情報の技術が必要となることから、共同でヒア買収に乗り出した。消息筋がロイターに明らかにしたところによると、3社とノキアはヒア買収について月内に合意する見通し。買収額は25~30億ユーロに達する見込みだ。交渉で積み残されているのはヒアが持つ特許の所有権をめぐる問題。全ての特許を確保したい3社に対して、ノキアは一部の特許を保有し続けることを主張しているという。
ノキアは4月、仏同業アルカテル・ルーセントを買収することで合意。これに伴って中核の通信機器事業に経営資源を集中することを決め、ヒア売却を表明していた。