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2015/7/29

経済産業情報

独化学業界、売上予測を引き上げ

この記事の要約

独化学工業会(VCI)は22日、独業界(製薬を含む)の2015年の売上成長率を上方修正した。下半期に景気が加速すると予想しているためで、従来見通しのマイナス0.5%からプラス0.5%へと引き上げた。 15年上半期の売上高 […]

独化学工業会(VCI)は22日、独業界(製薬を含む)の2015年の売上成長率を上方修正した。下半期に景気が加速すると予想しているためで、従来見通しのマイナス0.5%からプラス0.5%へと引き上げた。

15年上半期の売上高は前年同期比0.5%増の965億ユーロと小幅な伸びにとどまった。生産成長率は1.0%に上ったものの、出荷価格が平均3.0%低下したことが響いた格好。工場の稼働率は84.5%だった。

売上高は国外が2.5%増の591億ユーロと好調だった。ユーロ安が追い風となっている。国内売上高は1.5%減の374億ユーロと振るわなかった。

国外売上の伸び率を地域別でみると、南米は15.5%に達し全体をけん引。北米は製薬が好調で12%に上った。アジアも10%の伸びを記録した。欧州連合(EU)に東方拡大以前から加盟する15カ国は0.5%落ち込んだ。

部門別の生産成長率はファイン・スペシャル化学品が4.0%で最も高く、これに医薬品(2.5%)、無機基礎化学品(1.0%)が続いた。ポリマーは1.5%減、石油化学品は2.0%減、洗剤・ボディケア用品は2.5%減と振るわなかった。

VCIは今回、業界企業が国外投資を強化する反面、国内投資を抑制していることを指摘した。再生可能エネルギー重視政策などのしわ寄せでドイツの生産コストが上昇していることが背景にある。

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